ハービー・ハンコック,ロン・カーター,トニー・ウィリアムスによるハービー・ハンコック・トリオが“表”ハービー・ハンコック・トリオならば,ハービー・ハンコック,ロン・カーター,ビリー・コブハムによるハービー・ハンコック・トリオが“裏”ハービー・ハンコック・トリオ。
ずっとそう思っていた。DVD『HURRICANE!』(以下『ハリケーン!』)を見るまでは…。
『ハリケーン!』を見終わってからの管理人の部屋はビリー・コブハム“まみれ”=ビリー・コブハムの参加CD揃えまくり! ひいては“表”ハービー・ハンコック・トリオはハービー=ロン=ビリーのトリオだと思ってしまった。まっ,一過性でしたけど…。
それくらいビリー・コブハムのハービー・ハンコックとロン・カーターへの適応力が素晴らしい。ずっとビリー・コブハムを「ロックの人」と思い込んでいた自分が情けない。読者の皆さん,ビリー・コブハムは「ジャズの人」ですから~。
管理人のビリー・コブハム評価を90度?変えてしまった『ハリケーン!』の“売り”はビリー・コブハムのドラム・ソロだけではなく,ハービー・ハンコックとロン・カーターの完璧なソロ・パフォーマンス中心のステージングにある。
ボーナス・トラックを除く本編の全7トラック中の3トラック=【ウィロウ・ウィープ・フォー・ミー】ではロン・カーターのベース・ソロ。【ドルフィン・ダンス】ではハービー・ハンコックのピアノ・ソロ。【イリズ・トレジャー】ではビリー・コブハムのドラム・ソロ「フィーチャリング」。
残る4トラックでもソロ~デュオ~トリオ・フォーマットが目まぐるしく混在する。ハービー・ハンコックの変幻自在のピアノを支えて“プッシュする”リズム・セクション。3人の実力が露わになる+剥き出しになる最高のピアノ・トリオの一つに違いない。いい。
『ハリケーン!』のハイライトは【プリンセス】におけるハービー・ハンコックの“秘儀”譜面破り~。こんなにダイナミックな大技は初めて見ました。詳しくはご自分の目でお確かめください~。
01. EYE OF THE HURRICANE
02. FIRST TRIP
03. WILLOW WEEP FOR ME
04. DOLPHINE DANCE
05. ILI’S TREASURE
06. PRINCESS
07. WALKING
bonus concert performance:
08. SPEAK LIKE A CHILD
09. LITTLE WALTZ
HERBIE HANCOCK : Piano
RON CARTER : Bass
BILLY COBHAM : Drums
(ライナーノーツ/熊谷美広)
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