『PERFECT RELEASE DISC 1』の1曲目は【MELANCHO】(以下 【メランコ】)。
その昔,12インチ・シングルでも発売され“聴き倒した”懐かしの【メランコ】! 当時高校生だった管理人は「メランコ→ブランコ」をイメージしてしまい“揺れに揺れる”トラックとして脳裏に“ブランコ画像”が刷り込まれてしまった。あぁ情けない。
しかし【メランコ】の“揺れに揺れる”トラックのイメージは「メランコ→ブランコ」だけではなく,イントロでの渡辺香津美の“アコースティック・ギター・シーケンス”の影響も大である。
あの細かい左右への“うねり”が“揺れに揺れる~”ってか?
NO! 【メランコ】で感じる“揺れ”の原因は,ビル・ブラフォードとジェフ・バーリンによる“縦揺れ・ロック・ビート”にある。
2分13秒から,渡辺香津美のギター・シンセによるアドリブが始まると同時に,ジェフ・バーリンのベースが加速し始め,ビル・ブラフォードがバスドラ+スネアで“鞭を入れた”3分9秒で姿を現わす,幻のポリリズム!
この3者が“拍の一致しないリズム”を同時に繰り出し,リズムの隙間を埋めまくる様は,もろプログレである。
さて,高校時代に“文字通り”レコードの溝がすり減るまで聴いた【メランコ】であったが『PERFECT RELEASE』を聴いたからこそ実感できた発見があった。
『PERFECT RELEASE』=「MOBO」であって『スパイス・オブ・ライフ』からの選曲はどうか,といぶかっていたのだが【メランコ】が,CDのオープニングを“しっくり”と飾っている。
この収まりの良さに,たった2人で「MOBO」オールスターズと同等の活躍を見せた,ビル・ブラフォードとジェフ・バーリンに改めて“惚れ直した”管理人です。
KAZUMI WATANABE : Guitar, Guitar-Synthesizer
JEFF BERLIN : Electric Bass
BILL BRUFORD : Electric Drums, Drums, Percussion
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