ウイントン・マルサリス / ウイントン・マルサリスの肖像 / HESITATION

5.0

『WYNTON MARSALIS』の4曲目は【HESITATION】(以下【ヘジテイション】)。

 【ヘジテイション】は,ロン・カーターベースが冴えわたる,気合いの入ったジャズ・バトルだ。
 ユニゾン終わりの14秒から,終始ロン・カーターマルサリス兄弟をあおりまくる!
 4分43秒からの20秒強のベースソロが【ヘジテイション】の真のリーダーがロン・カーターであることを雄弁に証ししている。

 とは言えマルサリス兄弟が交互に織りなすソロの応酬は迫力満点だ。高速アドリブの中にあって,時折変化球のごとく,ゆったりとタメを作ったフレーズに,2人の個性を感じてしまう。

 ブランフォード・マルサリスの1分19秒と2分27秒の2箇所で聴かせる“一鳴き”。
 ウイントン・マルサリスは終始ハイ・レベル。どこか1箇所と言われれば1分45秒から続くソロ・パートを挙げておこう。

 印象的なテーマのユニゾンだけでも満足なのに,おいしいフレーズ&アドリブの連発ゆえ,一見,兄弟対決とも聴き取れるが,決してそうではない。
 念押しするが,真の対決はフロント対リズム隊である。【ヘジテイション】での二人は見事な兄弟タッグを披露する。

 敗れはしたが,ロン・カータートニー・ウイリアムスと互角に張り合う姿には,ブランフォード・マルサリスにしてもウイントン・マルサリスにしても,青年の容姿にはまだ似つかない“大物の風格”がすでに漂っている。

 
WYNTON MARSALIS : Trumpet
BRANFORD MARSALIS : Tenor Saxophone
TONY WILLIAMS : Drums
RON CARTER : Bass

WYNTON MARSALIS-1
WYNTON MARSALIS
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