フォープレイ / FOURPLAY

5.0

FOURPLAY-1 フォープレイの結成は1990年。当時の常識からして「超ウルトラ・スーパー・フュージョン・グループ」フォープレイの結成は異例中の異例のことだと記憶している。

 というのも世はバブルの真っ只中で“桜花爛漫”を楽しんでいた時代である。今のようなデフレで尻つぼみのご時世なら幾分理解できるが,例えばBOOWYから氷室京介と布袋寅泰がソロデビューを果たしたように,音楽家足るもの,まずはバンドで売れてからソロで大活躍というのがセオリーであり皆の目標であったと思う。あのマーカス・ミラーマイルス・デイビスのバンドで売れたから今の栄光がある。

 だ・か・ら・すでに全てを手に入れている“売れっ子”の4人。キーボードボブ・ジェームスギターリー・リトナーベースネイサン・イーストドラムハービー・メイソンフォープレイというレギュラー・グループを結成したことに驚愕したのであった。
 絶好調のバブル景気に企業業績も増収増益。なのに合併とか統合する会社がどこにある。起業し独立するチャンスがあるのに敢えて会社に出戻りして過労死する感じ?

 なぜ? どうして? お金にも困っていないだろうし,名声も十分に獲得しているし,ソロ活動に軸足を置いた方が自分のやりたい音楽がやれるであろうに…。
 バンドを組む理由が見当たらない4人の決意に当惑しつつデビュー・アルバム『FOURPLAY』を聴いて無言になった。正確には口をふさがれてしまった。『FOURPLAY』を聴いただけで納得させられてしまった。

 フォープレイはこれなんだ。この4人が集まったからフォープレイなんだ。
 この極上の音楽はボブ・ジェームス1人が,ありったけのお金や時間を費やしても完成させることのできない音楽である。ボブ・ジェームスが全ての私財を投げうってでも手に入れたかった音楽。それが『FOURPLAY』から流れてくる。この上なく素晴らしい。

FOURPLAY-2 ボブ・ジェームスの『グランド・ピアノ・キャニオン』で意気投合してしまった奇跡の4人が,自分を押し殺してグループ・サウンドの一部として機能することだけに徹している。
( 余談ですが,上記の理由で管理人はリー・リトナー時代のフォープレイが一番好きなのです! )

 フォープレイの『FOURPLAY』が大好きだ。書きたいことは山ほどあるが『FOURPLAY批評の誌面上に1つだけ書いておく。

 それは『FOURPLAY』の時点では,リー・リトナーの代わりに“ライバル”ラリー・カールトンがメンバーになるとは誰一人として予想できなかっただろうし,現在の“スムーズ・ジャズっぽいフュージョン”に,あのラリー・カールトンが見事にハマルるとは誰一人として予想できなかったということ。バンドも数ある組織の1つだったんだなぁ。

 【BALI RUN】の,静寂からの「もうやめて~」的な猛プッシュの音階上がりに押し倒されてしまったファンたちは皆,管理人と同様の感想を抱いていると思っている…。

 
01. BALI RUN
02. 101 EASTBOUND
03. FOREPLAY
04. MOONJOGGER
05. MAX-O-MAN
06. AFTER THE DANCE
07. QUADRILLE
08. MIDNIGHT STROLL
09. OCTOBER MORNING
10. WISH YOU WERE HERE
11. RAIN FOREST

 
FOURPLAY
BOB JAMES : Keyboards
LEE RITENOUR : Guitars
NATHAN EAST : Bass
HARVEY MASON : Drums

Guest Musician
EL DEBARGE : Lead Vocal
DARELL DEBARGE : Lead Vocal
PATTI LABELLE : Background Vocal
PHILIP BAILEY : Background Vocal

(ワーナー・ブラザーズ/WARNER BROTHERS 1991年発売/WPCP-4463)
(ライナーノーツ/小川隆夫)
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION

コメント

タイトルとURLをコピーしました