『TO THE STARS TOUR EDITION DISC 1』の10曲目は【HOUND OF HEAVEN】(以下【ハウンド・オブ・ヘヴン】)。
【ハウンド・オブ・ヘヴン】は,ゴキゲンな“ガマガエル”ナンバー! ゲロゲロの輪唱の中,カリプソ・タッチのリズム隊が大活躍。うねるうねる!
2分6秒からのチック・コリアのエレピ・ソロでは,南国の爽やかな風がそよぐ!
続く2管サックス,エリック・マリエンサル~スティーヴ・ウィルソンのアドリブまでは,どことなく高中正義を彷彿とさせる雰囲気が漂っている。
しかし高中正義と同じギタリスト,フランク・ギャンバレのギター・ソロが入ると,やっぱり宇宙へと飛び立ってしまう。
冷たい音色の高速アドリブが,田園風景~南国リゾートを吹っ飛ばし,SFの世界へと連れて行ってくれる。
…と,書いたように【ハウンド・オブ・ヘヴン】での4人のフロント陣は“いけている”! にもかかわらず,その名演が霞んでしまうほど,ジョン・パティトゥッチのベースとデイヴ・ウェックルのドラムがさらに上を行っている。超強烈!
ミディアム・ナンバーでのこのグルーヴは規約違反ではないのか? 規格外のスゴテクは,やらせすぎではないのか? 【ハウンド・オブ・ヘヴン】は「オーバー・ファンク」ならぬ「オーバー・カリプソ?」である。
CHICK COREA ELEKTRIC BAND
CHICK COREA : Keyboards, Piano
FRANK GAMBALE : Guitar
ERIC MARIENTHAL : Sax
JOHN PATITUCCI : Bass
DAVE WECKL : Drums
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