『THE LITTLE GIANT』の2曲目は【THE MESSAGE】(以下【ザ・メッセージ】)。
いや~,名演です。この音! 音! 【ザ・メッセージ】には“ハードバップ”とか“ファンキー”と呼ばれた,ジャズに一番勢いがあった“時代の熱気”が見事に収められている。
セクステットの分厚さを超えた“ビッグ・バンド”のような音が鳴っている。「リバーサイド」的録音が見事にハマッタ好例だ。
ジャズ好きなら,テーマでのユニゾンを聴かされて盛り上がらないはずはない。そうでなければジャズ好きとはウソである。
口火を切るのはジョニー・グリフィン! テーマを挟んだ2つのテナー・ソロがバリバリだ。特に後半立ち上がりの1分31秒が好みである。
ブルー・ミッチェルのトランペットが後半一気にまくり上げ,ジュリアン・プリースターのトロンボーンはバックのアンサンブルを押しのける!
ウィントン・ケリーのピアノは,それまでの3人のソロを受けた構成で,彼のセンスの良さを感じずにはいられない。並のピアニストでは絶対こうはいかなかったはずだ。
音楽は間違いなく特Aクラスものであるが,限りなくB級のニオイを感じてしまうのは管理人だけだろうか? ジョニー・グリフィンについて語るつもりなら,一度は必ず聴いていただきたい。
【ザ・メッセージ】にこそ,ジョニー・グリフィンの“味”がたっぷり染みこんでいる。
JOHNNY GRIFFIN : Tenor Sax
BLUE MITCHELL : Trumpet
JULIAN PRIESTER : Trombone
WYNTON KELLY : Piano
SAM JONES : Bass
ALBERT HEATH : Drums
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