「スイングジャーナル」誌が,レコード会社各社の自薦ノミネート作品を基にして,国内で該当年度中に発売されたCD/LP/ビデオを対象に同誌委託の「ジャズ・ディスク大賞選考委員」によって選出される,日本ジャズ界に最も貢献した作品に贈られる「ジャズ・ディスク大賞」。
今回は1996年度(第30回)の発表です。
★【金賞】.ザ・ニュー・スタンダード /
ハービー・ハンコック
★【銀賞】.フォー・シーズンズ /
秋吉敏子ジャズ・オーケストラ・フィーチャリング・ルー・タバキン
★【ボーカル賞】.ニュー・ムーン・ドーター /
カサンドラ・ウィルソン
★【編集企画賞】.コンプリート・ロンドン・ハウス・セッション /
オスカー・ピーターソン
★【製作企画賞】.スイングジャーナル・リーダース・プロデュース~マイルス・フェイバリット・ソングス /
ドリーム・セッション’96
★【録音賞(新緑)】.テイルズ・フロム・ザ・ハドソン /
マイケル・ブレッカー
★【録音賞(再発)】.マスター・サウンド・ジャズ・シリーズ~マイルス・デイビス(20タイトル) /
マイルス・デイビス
★【最優秀ビデオ賞】.ロフト・プレゼンツ・ジャズ・イン・ミュンヘン=スタン・ゲッツ・イン・コンサート~ヒズ・ラスト・レコーディング Vol.1&2 /
スタン・ゲッツ
★【最優秀新人賞】.オール・フォー・ユー~ナット・キング・コール・トリオに捧ぐ /
ダイアナ・クラール
ハービー・ハンコックの『ザ・ニュー・スタンダード』が【金賞】受賞。
いや~,よ~く覚えている。『ザ・ニュー・スタンダード』の発売当時は“狂喜乱舞”のジャズ・ライフであったことを…。
ハービー・ハンコックの目の付け所が素晴らしい。ハービー・ハンコックこそが当世最高のピアニストである。これからはキース・ジャレットでもチック・コリアでもなくハービー・ハンコックと共に生きて行こう。まぁ,管理人の「ハービー命」は数年間の寿命であったけど…。
『ザ・ニュー・スタンダード』とは,それこそキース・ジャレットが「スタンダーズ・トリオ」で演奏するような,古くから途切れることなく演奏され続けてきた定番曲に変わる,新時代のスタンダーズ集。
ハービー・ハンコックがセレクトした,新時代のスタンダーズ・ソングは,確かに時の風化に耐えうる名曲ばかり。しかもこれが全曲ジャズ・スタンダーズしているのだからたまらない。
そう,この手法に覚えがある。かつてマイルス・デイビスがマイケル・ジャクソンを試みた時のアレである。
マイルス・スクールの首席卒業生=ハービー・ハンコックがマイルス・デイビスの遺志を継いで完成させたアルバムが『ザ・ニュー・スタンダード』の真実なのだ。
コメント