「スイングジャーナル」誌が,レコード会社各社の自薦ノミネート作品を基にして,国内で該当年度中に発売されたCD/LP/ビデオを対象に同誌委託の「ジャズ・ディスク大賞選考委員」によって選出される,日本ジャズ界に最も貢献した作品に贈られる「ジャズ・ディスク大賞」。
今回は2003年度(第37回)の発表です。
★【金賞】.アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス /
キース・ジャレット・トリオ
★【銀賞】.ウイズ・オール・マイ・ハート /
ハービー・メイソン・トリオズ
★【銀賞】.ジャスト・ユー,ジャスト・ミー /
ハリー・アレン
★【日本ジャズ賞】.ニューヨーク・スタイル /
アキコ・グレース
★【ボーカル賞(海外)】.リトル・ムーンライト /
ダイアン・リーブス
★【ボーカル賞(国内)】.ムード・スウィングス /
akiko
★【編集企画賞】.コンプリート・アット・ザ・プレリュード /
レッド・ガーランド
★【製作企画賞】.懐かしのストックホルム~スイングジャーナル・リーダーズ・リクエスト/あなたは恋を知らない/マイ・フーリッシュ・ハート /
エディ・ヒギンズ
★【最優秀ジャズ・ビデオ賞】.ケン・バーンズJAZZ /
Jazz Filmed By Ken
★【最優秀録音賞(ニューレコーディング)】.あなたは恋を知らない /
エディ・ヒギンズ
★【最優秀録音賞(リマスタリング)】.アルファ・ジャズ・マスターピース
★【ニュー・スター賞(海外)】.マンハッタン・ドリームス/セイ・イット /
ドミニク・ファリナッチ
★【ニュー・スター賞(国内)】.TAKASHI/MOKO-MOKO /
松永貴志
キース・ジャレット・トリオの『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』が【金賞】受賞。。
キース・ジャレットのファンにとって『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』は特別な位置にあるアルバムだと思う。
それは当然のこととしてキース・ジャレット・トリオの演奏内容が別格の絶好調というのが全てなのだが,それだけではなく『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』が“神格化”したのは,その後のトリオのリリース順が大いに影響している。
長らく,キース・ジャレット・トリオの最新アルバムは『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』であったという事実。
2002年録音の『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』の次に発売されたのは,2001年録音の『ジ・アウト・オブ・タウナーズ』~2001年録音の『マイ・フーリッシュ・ハート』~2001年録音の『イエスタデイズ:東京2001』。
そう。すなわち『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』が2003年から2013年の『サムホエア』発売までの10年間の最新公式録音盤だったという事実。
確かに“天才”キース・ジャレットをしても『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』をそう簡単に超えることはできなかった。
キース・ジャレットが10年間超えることのできなかった名演が『アップ・フォー・イット~ライヴ・イン・フランス』の名盤を証ししている。
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