「スイングジャーナル」誌が,レコード会社各社の自薦ノミネート作品を基にして,国内で該当年度中に発売されたCD/LP/ビデオを対象に同誌委託の「ジャズ・ディスク大賞選考委員」によって選出される,日本ジャズ界に最も貢献した作品に贈られる「ジャズ・ディスク大賞」。
今回は2007年度(第41回)の発表です。
★【銀賞】.マイ・フェイバリット・シングス /
エリック・アレキサンダー
★【銀賞】.エッジズ~日野=菊地デュオ /
日野皓正=菊地雅章
★【ボーカル賞(海外)】.サムシング・フォー・ビル・エヴァンス /
イリアーヌ・イリアス
★【ボーカル賞(国内)】.クロース・トゥ・バカラック /
平賀マリカ
★【編集企画賞】.メモリーズ・オブ・ユー / ケン・ペプロウスキー
イッツ・マジック / エディ・ヒギンズ&スコット・ハミルトン&ケン・ペプロウスキー
★【編集企画賞】.シング!~RCA女性ヴォーカル・セレクション
★【製作企画賞】.ジャズ&アウト /
マリーン meets 本田雅人B.B.ステーション
★【最優秀録音賞(ニューレコーディング)】.マイ・フェイバリット・シングス /
エリック・アレキサンダー
★【ニュー・スター賞(海外部門)】.ニュー・シネマ・パラダイス /
ファブリッツィオ・ボッソ
★【ニュー・スター賞(国内部門)】.セント・ルイス・ブルース /
敦賀明子
2007年度の「ジャズ・ディスク大賞」の“目玉”は,マイケル・ブレッカーでもエリック・アレキサンダーでも山中千尋でもない。
ジャズ至上主義のスイングジャーナルゆえに,到底関わりを持つことのないと思われていた,フュージョン・サックスのスター=本田雅人の「B.B.STATION」が【製作企画賞】受賞。
『ジャズ&アウト』の主役はマリーン。本田雅人はサポートとしてサイドで吹いているのだが,これが“存在感有り有り”。
「本田雅人B.B.STATION」はビッグ・バンドなのだから,本田雅人のソロは少ない。
ではなぜ管理人が『ジャズ&アウト』に本田雅人を強く意識するかと言えば,このビッグ・バンド・アンサンブルこそが「本田節」の拡大版で響くから!
そう。本田雅人のいつものフレージングが「本田雅人B.B.STATION」で完璧に表現されている。
威風堂々と歌い上げる“ジャズ・ヴォーカリスト”マリーンを前面に出しているようでいて,実は裏で回している「本田節」が“隠し味”として効いている。
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