“音楽の祭典”2021年度のグラミー賞。グラミー賞にしてもアカデミー賞にしても新型コロナウイルス感染症の猛威には勝てず,1月31日発表の予定が4月3日へと延期。
昨年もだったけど,正直,かなりの間延び感があって,ワクワクドキドキが半減。ノミネートから5カ月も待たされたら,ファンの側の関心も冷めればミュージシャンの側の関心も冷める。そろそろ感染対策は万全の上での「ウィズ・コロナ」ではないでしょうか?
でっ,総括です。リアルとバーチャルを織り交ぜて,ソーシャルディスタンスを保ちながら開催された今年の話題は,ジョン・バティステが最多の5冠。日本人も藤村実穂子,松本エルが受賞したそうですが…。
こんなにも内容の無いグラミー賞は記憶にない。グラミー賞は今後も大丈夫ですか? レコード大賞化へと向かっていませんか?
ん? ジャズ/フュージョン以外はどうでもよかったですね。
早速「アドリブログ」の本丸『JAZZ』の受賞作の発表で~す。
★ Humpty Dumpty (Set 2) / Chick Corea, soloist
Track from: Akoustic Band Live (Chick Corea, John Patitucci & Dave Weckl)
★ Songwrights Apothecary Lab /
Esperanza Spalding
★ Skyline /
Ron Carter, Jack DeJohnette & Gonzalo Rubalcaba
★ For Jimmy, Wes And Oliver /
Christian McBride Big Band
★ Mirror Mirror /
Eliane Elias With Chick Corea and Chucho Valdés
祝・チック・コリアが2冠達成! 没後2年になるチック・コリアのアーカイブ蔵出し音源が,未だに新鮮で最高である。
もしやもう数年間,チック・コリアのグラミー受賞が続こうとも異論はない( 個人的にはパット・メセニーに受賞してほしかったけど~ )。
2021年度のグラミー受賞は「アコースティック・バンド」名義の『LIVE』である。『LIVE』の圧倒的な名演は,チック・コリア1人の頑張りというよりも,ベースのジョン・パティトゥッチとドラムのデイブ・ウェックルの熱演に負う所が大きい。
浮気性のチック・コリアは,次々と様々なベーシストやドラマーに手を出してきたが,最後の最後に“正妻”であるジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルの元へ帰ってきた。
実際はチック・コリアがジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルを「捨てた」のではなく,チック・コリアとの共演で「名を上げた」ジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルのスケジュールの都合であったが,チック・コリアと離れたジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルは,輝きを徐々に失ってしまった。
いつかはチック・コリアの元へ帰りたい,チック・コリアに振り向いてほしい。そんな思いで一生懸命演奏活動を続けてきたジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルの献身の誓い。他の人と音を重ねながらも,思いの中はいつでもチック・コリアのピアノがあったのだろう。
その意味で2021年度のグラミー受賞は,ジョン・パティトゥッチとデイブ・ウェックルの,チック・コリアへの熱い思い,が勝ち取った受賞なのだと思っている。
その意味で2022年度のグラミー受賞は,チック・コリアとの熱い思いで,デュエットした小曽根真の順番である。
2022年度のチック・コリアは小曽根真との『レゾナンス』でグラミー賞を受賞する!?
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