第53回(2010年度)グラミー賞 ジャズ部門-NO.2

 “音楽の祭典”2010年度のグラミー賞は,レディ・アンテベラムが最優秀楽曲賞,最優秀レコード賞の主要2部門を含む5冠達成が話題だが,今年の主役はジャズ・ベーシストエスペランサ
 ジャスティン・ビーバーやドレイクを抑えジャズ・ベーシスト兼バークリー音楽院卒業の最年少講師が最優秀新人賞を受賞した。未来のジャズ界を担う逸材の大ブレイクである。

 そして書かねばならない祝・日本人4人の同時受賞。
 内田光子松山夕貴子も素晴らしいが,ついに来た! ジャズ・ピアニスト上原ひろみ“ロード・トゥ・チック・コリア”への初受賞。『スタンリー・クラーク・バンド』の正式名称は『THE STANLEY CLARKE BAND FEATURING HIROMI WITH RUSLAN AND RONALD BRUNER JR.』。上原ひろみフィーチャリング・アーティストなのだ。

 世間一般にはタック松本こと松本孝弘である。あのラリー・カールトンと「LARRY CARLTON & TAK MATSUMOTO」名義で発表したアルバム『TAKE YOUR PICK』が,最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞受賞! これでB’zは人気の稲葉浩志+実力の松本孝弘と呼ばれるかも?

 ん? ジャズフュージョン以外はどうでもよかったですね。
 早速「アドリブログ」の本丸『FIELD 10 - JAZZ』の受賞作の発表で~す。
 


 

Category 44 – Best Contemporary Jazz Album

 
The Stanley Clarke Band and Hiromi★ The Stanley Clarke Band
The Stanley Clarke Band
 
 


 

Category 45 – Best Jazz Vocal Album

 
Eleanora Fagan 1915-1959: To Billie With Love From★ Eleanora Fagan (1915-1959): To Billie With Love From Dee Dee
Dee Dee Bridgewater
 
 


 

Category 46 – Best Improvised Jazz Solo

 
イマジン・プロジェクト★ A Change Is Gonna Come
Herbie Hancock, soloist /
Track from : The Imagine Project
 


 

Category 47 – Best Jazz Instrumental Album, Individual Or Group

 
Moody 4B★ Moody 4B
James Moody
 
 


 

Category 48 – Best Large Jazz Ensemble Album

 
Mingus Big Band Live at Jazz Standard★ Mingus Big Band Live At Jazz Standard
Mingus Big Band
 
 


 

Category 49 – Best Latin Jazz Album

 
チューチョズ・ステップス★ Chucho’s Steps
Chucho Valdés And The Afro-Cuban Messengers
 
 


 
 Category 47。まずは順当にジェームス・ムーディーが受賞。遺作が受賞するのは半ばグラミー賞の慣行。しかしジェームス・ムーディーの『MOODY 4B』は実力で勝ち取った感アリアリの名演である。

 管理人にとってジェームス・ムーディー“御大”と来れば,アドリブログヒロインでありモチベーションである矢野沙織の“お師匠様”!
 次は弟子である矢野沙織が「師匠の衣鉢を継ぐ」でグラミーを受賞してほしい! 上原ひろみに続け矢野沙織
 結婚されましたのでミーハーはやめようと思っているが,事の発端は実力に「ビビッ」ときたジャズメンなのだから…。

 2010年度の大注目はCategory 46ハービー・ハンコックキース・ジャレットハンク・ジョーンズウイントン・マルサリスの大混戦! ここ最近では類を見ないジャズの巨人たちによる鍔迫り合い!

 勝ったのは鼻差でハービー・ハンコック! 次点は遺作が受賞するのグラミー賞の慣行からハンク・ジョーンズであろう。
 管理人のご贔屓=キース・ジャレットウイントン・マルサリスは,今回は馬場が合わなかったということで( 昨日でました小倉競馬場でのJRA史上最高額風? )。

おまけ:上原ひろみグラミー受賞コメント。「受賞は朝の7時にリーダーであるスタンリー・クラークからの電話で知りました。スタンリー・クラーク・バンドグラミー賞をいただき,バンドの一員として,とても光栄です。スタンリー・クラークという素晴らしいベーシストと一緒にアルバムを作り,ツアーができたことが,私にとって何よりの喜びでした。これからも,目の前にあるライブに全集中力を注ぎ,日々頑張ります。この賞に恥じないミュージシャンになりたいので。まだまだです」とは上原ひろみらしい。

アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION

コメント

  1. 風の少年 より:

    グラミー、発表になりましたね! 今回は、日本人頑張りました♪ 上原ひろみの受賞は、嬉しかったな~
    実は、スタンリークラークの今回のアルバム、まだ聴いてなくて感想は言えないのですが、これを期に聴いてみたくなりました♪
    もうかなり前になりますが、ライブ・アンダー・ザ・スカイで、オマーハキム、スタンリークラーク、ハービーハンコック、ウェインショーターのカルテットでカンタロープアイランドをやっていたのですが、その時のスタンリーのベースプレイにぶっ飛んだ事を覚えてます。

  2. セラビーセラビー より:

    風の少年さん,コメントありがとうございます♪
    私,すっかり上原ひろみに舞い上がってしまっていました。受賞はスタンリー・クラークに対してのものでしたよね。
    改めて『スタンリー・クラーク・バンド』をスタンリー・クラークの演奏に耳を凝らして聴いてみました。いいですね~。
    ジャズ・ベース界も注目の新人が出まくっていますので,スタンリー・クラークならこれくらいは弾くだろうな的な聴き方が続いていました。もったいなかったです。
    私も「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」でのスーパー・カルテットでのベース・ソロでぶっ飛んだ一人です。FMのエアチェック・テープ持っています。TV放送も見ました。オマー・ハキムが圧巻でしたね。
    …と,またこんなことを書くからスタンリー・クラークへの意識が薄くなるんでしょうね。『スタンリー・クラーク・バンド』も上原ひろみが聴きたくて買いましたが,スタンリー・クラーク中心で聴き込んでみようと思います。

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